この国に来て、 間も無く9年目に入ろうとしている。
虫が嫌い、パクチーが嫌い、な私が、よくこの国に暮して来られたと思うことがある。
義母の願いだったこともあり、多分、2、3年の辛抱だろうと思い、腹を括ったのだった。親孝行のつもりで。だって、その時、義母は93歳になろうとしていたのだから。
身体の調子が悪くなったら、日本に帰国するつもりだった。しかし。
血圧剤、利尿剤。血液サラサラの薬(以前軽い脳梗塞をしていた)。毎晩の便秘薬。尿の出が悪く毎晩足がむくむので、湿布や放冷剤で冷やして足を高くして寝ていた。骨粗鬆そう性、おまけに、ペイスメーカーが入っている。
良い所がなさそうな身体。
現在、どの薬も飲んでいない。暖かい国でノンビリ暮らせば薬とは縁を切ることも出来るという見本のような生活だ。
脚を骨折してから車椅子生活になったが、始めの頃は気にもならない妄想や、思い出が話に付き合っていられた。
100歳になり、段々と様子が変わってきた。
こんな風に人間は壊れていくものなのだろうと、考えさせられる毎日だ。
時々「死んだ誰それが迎えに来たとか、先に若くして亡くなっている息子が来た」とかいう。「でも、断るの! まだ行かないよって」「どうして、断るんですか?」私が聞く。「だって!まだする事あるもの」“イヤイヤ無いと思います”
売り上げの計算も人に任せておけないし…
長年携わってきた商売から抜け出せないのね〜
ある意味、生きる活力担っているのかも。
